BG

Diablo2 Lord of Destructionの
MODを作るためのビギナーズガイド

Phrozen Heart,Mordini,Fusman,Myhrginoc著
人出梨訳

目次

• BG/Exercise1 - エクササイズ #1 ストック数を増やす
• BG/Exercise2 - エクササイズ #2 ルーンを店に並べる
• BG/Exercise3 - エクササイズ #3 パラ用盾にパラスキルボーナス
• BG/Exercise4 - エクササイズ 4 アイテムの設定の変更
• BG/Exercise5 - エクササイズ 5 テスト用ドロップ率の設定
• BG/Exercise6 - エクササイズ #6 エリアサイズの拡大
• BG/Exercise7 - エクササイズ #7 アイテムの画像
• BG/Exercise8 - エクササイズ #8 キューブレシピ
• BG/Exercise9 - エクササイズ #9 スキルの編集
• BG/Exercise10 - //[09/05/25]エクササイズ #10 新しいオーラを作る
• BG/Exercise11 - //エクササイズ11 ステータスを永久的に伸ばすポーション（未訳）
• BG/xConclusion - //[09/07/01]最後に…（重要）

履歴

さぁ始めよう

千里の道も一歩から。

• 初めてのＭＯＤ作成のページも併せてご覧ください。

ようこそ、Diablo2へ、あなたの望む方法へ！
通常ゲームを十分にプレイし、レルムのラグも同じように体験してください。
またダウンロードしたMODがどのようにして上手く変更しているのかと思うこともよいかもしれません。

あなたは自分でMODゲームの作成に挑戦しようと思ったはずです。
しかしどのように初めてよいかも分らない段階です。
このガイドはあなたにとって必要なものがどこにあるか、
そして簡単な変更の方法が記されています。

同じ事を完成させるために複数の方法があるかもしれませんが
これらの記述には、その中の一つが書かれているに過ぎないという点には十分留意してください。

前のバージョンのガイドは1.09向けに書かれていました。
最近リリースされた1.10ベータではいくつかのファイルは大幅に拡張変更されたものの、
他のファイルについては変更が加えられていないので、
それらについてはどちらのものとしても読むことができます。

• 訳者注：サイトの方針に従って1.10d～1.12中心に文章を変更している箇所があります。

もっと前のバージョンのMODを作ることはできますが、このガイドではサポートしていません。
このガイドは公式に1.10バージョンがリリースされてバトルネットでアップデートされれば
再び書き直されるでしょう。

• 訳者注：これが書かれたのが2003/09/08で、2008/07/30にいたるまで更新されていません。

ソースファイル

Diablo IIディレクトリを見てください。
（通常、 C:\Program Files\Diablo II です）

沢山のファイルをみつけることができると思いますが、大半は私達と関係がありません。
私達にとって関係があるのは Game.exeと拡張子が.mpqのファイル群です。

Game.exeは実際にゲームを実行します。
Diablo II.exeはGame.exeのローダーに過ぎません。

.mpqファイルは、数千のファイルが収められたアーカイブファイルで、
それらにはアイテムを定義するファイルからAct間のムービーファイルさえも収められています。
これらのファイルは以下のようなグループに分けられてそれぞれのmpqファイルに収められています。

編集に必要なツールの入手

始める前に、まずMOD作成の基礎となるツールを手に入れましょう。
全ての基礎となるツールはPhrozen Keepのファイルセンターから手に入れることができます。
このガイドで必要となるツールを全てパッケージしたBeginner's Toolkitも同様にPhorzen Keepで手に入ります。

• 訳者注：ビギナーズ・ツールキットは2003年当時のものであるため、
  同じことのできるより良いソフトを併記しますから、是非そちらをご利用ください。

• MPQ Viewer - .mpqアーカイブからファイルの抽出に必要です。
  別途、アーカイブ内に含まれるファイルの所在を示したdatafileが必要で、
  これがなければ動かすことができません。
  データファイルはDiablo2のバージョンアップの度に更新されます。
  • WinMPQ - 最新の.mpqアーカイブ操作ソフトといえばこれです。
    ファイルの抽出だけでなく挿入などのMPQの操作に必要な全てのことが行えます。
    • datefile - いずれを使うにしても動作させるのに必要。

• タブ切りテキストエディタ - データベースのテキストファイルの編集に必要です。
  D2Excelなどがこれに相当し、ダウンロードすることができます。
  MSエクセルなどのほかのソフトでもかまいませんが、
  MSエクセルは演算子から始まる文章をを自動計算しようとして壊してしまうため
  演算子を含むファイル（Skills.txt）などでは利用しないでください。
  • AFJ Sheet Edit - D2Excelよりもさらに多くの機能を持った、
    MOD作成用のタブ切りテキストエディタです。
    コピー系の動作に若干不安がありますが気合で。

• Baron Darkstorm's Table Editor - tblファイルの編集に必要です。
  これはとても簡単に使えますがPatchstring.tblの編集で問題があるため
  他のtblエディタ（D2Tbl、Perr TBl Editor)を使ってください。
  • AFJ TBL Edit 1.12u - 全てのtblファイルが問題なく操作できるのは勿論のこと、
    Unicordに対応していて日本語などの2バイト文字の操作もエディタ上から行える唯一のTBLエディタです。
    最新版がファイルセンターにミラーされていないのでこのような形となりました。
    必ずユニコード対応バージョンをダウンロードしてください！

• DC6Conと DC6Maker - dc6ファイルの表示や変換に必要です。
  • DC6 Creator - 自分はD6メイカーが動かなかったのでクリエイター使ってました。
    そんなのもあるよということで。

• CV5 (v5.2) - いくつかの種類のアニメーションとグラフィックファイルの表示、変換、抽出に使います。
  CVDCC.dllがdccファイルを扱う際に必要なので、なければ別途ダウンロードしてください。
  アニメーションの編集はこのガイドの扱う範囲外であることも注意してください。

• MPQ2K and MPQ Stormless Editor - 編集したあとのファイルをMPQに挿入するために必要です
  • 先ほど登場したWinMPQでいいです。

他に別途ダウンロードが必要なファイルはPatch_d2.mpqです。
このファイルは製品のCD-ROMに含まれていないため、バトルネットにつないでダウンロードするか、
ブリザード社のサイトへアクセスしてパッチをダウンロードしてあててください。

Patch_d2.mpqには製品版から更新された最新のファイルも含まれているため
CDの中のMPQアーカイブ内のファイルだけを編集するべきではありません。
同じ名前のファイルがこちらにもあるならPatch_d2.mpqのファイルを優先して変更してください。

Patch_d2.mpqには製品版当時の全てのファイルを常に上書きするという特徴があります。
変更を加えた後のファイルをパッケージするならPatch_d2.mpqに挿入するようにしてください。

多くのMOD作者は1.09bにダウングレードしています。
それは1.09cと1.09dには確率発動スキル（命中時に～ﾄｶ）が
エフェクトしか発生せず実際にはダメージを与えていないからです。（中略）

• 現在のMODの主流は1.10dです。
  
  
  これは長期にわたってアップデートが行われなかったがために
  dllの解析が進み、D2MOD Systemなどの多くの優秀なプラグインや
  コード編集についての沢山の技術資料が残されているからです。
  
  
  また、1.10以降はゲーム全体の変更はほとんどないことも
  1.10がメジャーであることに拍車をかけているようです。
  （このWikiの現在のコンセプトも1.10メインとなっています）

バージョンを切り替えるには（以下略）

• Change ver Set4 や Mod Launch Script等、
  日本産の便利なユーティリティがいくつもあるのでそれらで一発です。

1.09と1.10のファイルは混ぜないでください。
ゲームを起動しようとしてもエラーが出て起動しません。

• これは1.10～1.12のファイルにも言えることですが、
  上記のユーティリティを使えばまず混ざることはないでしょう。

準備段階の最後としてDiabloIIディレクトリに
作業用のサブフォルダを作る必要があります。（以下略）

• 原文には色々とややこしいことが書いてあるけれど
  要は新しいDiablo IIディレクトリにサブフォルダを作って
  Mod Lauch Scriptで起動すればOKです。

エクササイズ１へ

余談 訳者の製作環境

最近はMODを作っていないのでもう削除してしまいましたが、（HDDに十分な余裕があるなら、）
全てのMPQの中身を作業用のフォルダとは別の、一つのフォルダに全て展開してしまうのがお勧めです。

この際に注意しなければならないのは
ファイルの優先順位の低いSTDのMPQから順にLoDのMPQ、Patch_d2.mpqと抽出していくことです。
これを守らないと古いファイルで上書きしてしまい、動作不良の原因となります。

この全てのファイルを展開したフォルダは基本的に触らないでおいて、
必要な時に必要なファイルを作業用のフォルダにコピーして、そちらで編集するようにすると
例えば新しい編集に取り掛かる時や取り返しのつかないミスをしてはじめからやり直す必要が出た時に
わざわざMPQからファイルを抽出する必要がなくなるかと思います。

フォルダの名前が一緒なのでしばしば間違えてしまいあとで慌てることも少なくありませんでしたが…（苦笑