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*エクササイズ 4 アイテムの設定の変更[#t89430dc] #navi(../) このエクササイズでは、アイテムの設定の変更とtblファイルについて学ぶため、 マナルド・ヒールをより強力な「モルディーニの眼(The Eye of Mordini)」に作り変えましょう。 まだUniqueItems.txtとPatchString.tblを抽出していなければ、Patch_d2.mpqから抽出してください。 PatchString.tblは、WinMPQのフィルタリング機能を使えば簡単に見つけることができるかと思います。 #ref(EX4SS1.jpg,nolink) このように、Patch_d2.mpqの中には複数のPatchString.tblがあるのがわかると思います。 これはDiablo2が対応している言語の数だけ同じファイルがあるわけです。 自分がインストールしたDiablo2の言語のPatchString.tblを抽出しましょう。 例えば日本語版がインストールされているなら Data\Local\Lng\jpn\ 上記のディレクトリ、という具合です。 &br; それではUniqueItems.txtを開いて下へスクロールし、Manald Healの行を探してください。 そして最初のエクササイズで学んだように、 「この名前はゲーム中に表示されるものではない」ということを思い出してください! &br; prop1という列まで右へスクロールしてください。 このセルの「manasteal」という記述は、この指輪にマナ吸い取り効果を持たせるということを指しています。 このコードについては[[魔法効果コードリスト>kb/MagicCodeList]]を参考にするか、 Properties.txtを自分で調べてください。 「XXX1」という列の集まりが4個あるのが分るかと思います。 (prop1、par1、min1、max1、というように。) 最初の列は魔法効果のコードで、それに続いて並んでいる3つで数値などを決定します。 どの項目でどの値が決まるのかは例えばmanasteelのパラメータ(parX列)が空欄であるように、 コードによって異なるので上記のリストを参考にしてください。 &br; それではこのアイテムを強化していきましょう。 prop1をmanasteelからMana%に、 min1とmax1をそれぞれ50に変更してください。 これこの指輪はマナ吸い取りの代わりに最大マナが50%上昇する効果を持ちます。 最小値と最大値が同じ値であるためこの効果についてこの指輪は可変値を持ちません。 UniqueItems.txtは12個のプロパティを持っていて、全て同様の方法で記述していくことができます。 **文字列表(StringTables)の編集 [#b3cfb2d4] これで完成ではありません。 確かに指輪の効果についての変更は官僚しましたが、名前の変更がまだ終わっていません。 そのためこの新しいアイテムが新しい名前を表示するために、.tblファイルを編集する必要があります。 ゲーム中のほぼ全ての文字列は.tblファイルを経由して表示されており、 それにはアイテムの名前は勿論、その効果やモンスター、NPCの名前から バトルネットのエラーメッセージやNPCをクリックした時の会話の内容さえ含まれています。 また、それぞれの言語ごとに3つのtblファイルがあり、古いものから順に、 D2data.mpq - string.tbl D2exp.mpq - expansionstring.tbl Patch_d2.mpq - PatchString.tbl となっています。 #ref(EX4SS2.jpg,nolink) それぞれの.tblファイルはエディタで開くと二つの領域があり、 左側がString Key(索引、以下キーとする)で、ソースとなるデータベースと一致していて 右側が実際にゲームに表示される文字列(以下ネームとする)となっています。 マナルドヒールのように、UniqueItems.txtの場合は その名前がキーにも使われているため簡単ですが 例えばハンドアックスなどは3文字の「hax」が キーに使われていたりするので注意してください。 なお、.tblファイルは3つに分かれていますが、 同じそれぞれが同じキーを持っていた場合、 基本的にExpansionString.tblがString.tblを上書きし、 PatchString.tblが他の二つを上書きする性質を持っています。 (要は新しいものが古いものを上書きする) また、一つの.tblファイルに同じキーが二つ以上あった場合、 ファイルの始めのほうにあるキーとネームのみが有効となるので注意してください。 &br; 昔はエディタ上でしかこの.tblファイルを編集できなかったことや PatchString.tblを上手く編集できるエディタがなかったため String.tblの方を編集することが好まれましたが現在となってはどちらを編集してもかまいません。 それでは、これらを踏まえた上でマナルドヒールを「モルディーニの眼」という名前にしたいと思います。 マナルドヒールはSTDの頃からある名前ですので、オリジナルはString.tblにあります。 変更するためにはこちらを書き換えるか、PatchString.tblの下端に追加するかの2通りがあるので その両方を見ていきましょう。 ***PatchString.tblを編集して書き足す [#a13bb4f6] PatchString.tblをAFJ TBL Editで開いてください。 次に上部メニューのEditからAdd Keyを選ぶかAdd Keyのアイコンをクリックしてください。 キーの入力をせがまれますので、ここでManald Healと入力。 右側のネームに日本語版ならモルディーニの眼、英語版ならThe Eye of Mordiniと入力してください。 ***String.tblを編集して書き換える [#f6e0a2d7] String.tblをAFJ TBL Editで開いてください。 下端に追加したのでは同一ファイルに2個以上同じキーがあった場合の制限に引っかかるため意味がありません。 該当するキーを探して既存のネームを書き換える必要があります。 それでは上部メニューのEditからSerchを選ぶか、虫眼鏡のアイコンを選んでください。検索用のキーワードを入力できます。 ここではキーとネームの両方から入力した文字を含むものが引っかかるのでManaldとか入力してください。 (ユニコード版なら日本語もOKなのでマナルドとかでもいけます) 該当するキーを見つけたら右側のネームがマナルドヒールなりManald Healなりになっていると思うので モルディーニの眼なりThe Eye of Mordiniと書き換えてください。 ----- 以上の操作ができたら保存して、それぞれの言語に併せて正しいディレクトリに移動してください。 ディレクトリを間違えると当然動きませんよ。 英語版ならData\local\lng\eng、日本語版ならData\local\lng\jpnです。 フォルダがなければ作ってください。 それではダイレクトテキストモードでテストしてみてください。 フォルダ構成が正しければ、テキストだけでなくtblファイルも読み込んでくれるので問題ありません。 &br; ユニークアイテムの効果の設定は4つの列から構成されていましたが、 他のテキストでも同様に4つの列から構成されています。 それらは全て同じようにして編集することができることを覚えておいてください! ***余談:問題を切り分ける [#g356fe2a] 決して一度に沢山のことを変更しないでください! 一つ変更を加えるたびにテストし、正しく動いたならば次の変更をすべきです。 一度に変更し、まとめてテストするほうが楽に思われるかもしれませんが、 もし何か問題が発生した時、何が悪くてそうなっているのか探すためにより多くの時間が必要になるでしょう。 次のエクササイズでは新しいアイテムのテスト方法をお教えいたします。 #navi(../) ***動かないんですけど? [#e877608c] &ref(data_TheEyeOfMordini.zip); 今までのエクササイズの関連ファイルがつまってます。 鍵50個、商人がルーン販売、パラディン用盾にスキル、モルディーニの眼が実装されます モルディーニの眼…マナ最大+50%、全レジスト+50%、最大レジスト+10%、全スキルレベル+1~3 言語は日本語と英語に対応しています。(PatchString.tblに追加しています。) 自分のものと比較してみてください。 #pcomment(Comme/BG,10,below)
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*エクササイズ 4 アイテムの設定の変更[#t89430dc] #navi(../) このエクササイズでは、アイテムの設定の変更とtblファイルについて学ぶため、 マナルド・ヒールをより強力な「モルディーニの眼(The Eye of Mordini)」に作り変えましょう。 まだUniqueItems.txtとPatchString.tblを抽出していなければ、Patch_d2.mpqから抽出してください。 PatchString.tblは、WinMPQのフィルタリング機能を使えば簡単に見つけることができるかと思います。 #ref(EX4SS1.jpg,nolink) このように、Patch_d2.mpqの中には複数のPatchString.tblがあるのがわかると思います。 これはDiablo2が対応している言語の数だけ同じファイルがあるわけです。 自分がインストールしたDiablo2の言語のPatchString.tblを抽出しましょう。 例えば日本語版がインストールされているなら Data\Local\Lng\jpn\ 上記のディレクトリ、という具合です。 &br; それではUniqueItems.txtを開いて下へスクロールし、Manald Healの行を探してください。 そして最初のエクササイズで学んだように、 「この名前はゲーム中に表示されるものではない」ということを思い出してください! &br; prop1という列まで右へスクロールしてください。 このセルの「manasteal」という記述は、この指輪にマナ吸い取り効果を持たせるということを指しています。 このコードについては[[魔法効果コードリスト>kb/MagicCodeList]]を参考にするか、 Properties.txtを自分で調べてください。 「XXX1」という列の集まりが4個あるのが分るかと思います。 (prop1、par1、min1、max1、というように。) 最初の列は魔法効果のコードで、それに続いて並んでいる3つで数値などを決定します。 どの項目でどの値が決まるのかは例えばmanasteelのパラメータ(parX列)が空欄であるように、 コードによって異なるので上記のリストを参考にしてください。 &br; それではこのアイテムを強化していきましょう。 prop1をmanasteelからMana%に、 min1とmax1をそれぞれ50に変更してください。 これこの指輪はマナ吸い取りの代わりに最大マナが50%上昇する効果を持ちます。 最小値と最大値が同じ値であるためこの効果についてこの指輪は可変値を持ちません。 UniqueItems.txtは12個のプロパティを持っていて、全て同様の方法で記述していくことができます。 **文字列表(StringTables)の編集 [#b3cfb2d4] これで完成ではありません。 確かに指輪の効果についての変更は官僚しましたが、名前の変更がまだ終わっていません。 そのためこの新しいアイテムが新しい名前を表示するために、.tblファイルを編集する必要があります。 ゲーム中のほぼ全ての文字列は.tblファイルを経由して表示されており、 それにはアイテムの名前は勿論、その効果やモンスター、NPCの名前から バトルネットのエラーメッセージやNPCをクリックした時の会話の内容さえ含まれています。 また、それぞれの言語ごとに3つのtblファイルがあり、古いものから順に、 D2data.mpq - string.tbl D2exp.mpq - expansionstring.tbl Patch_d2.mpq - PatchString.tbl となっています。 #ref(EX4SS2.jpg,nolink) それぞれの.tblファイルはエディタで開くと二つの領域があり、 左側がString Key(索引、以下キーとする)で、ソースとなるデータベースと一致していて 右側が実際にゲームに表示される文字列(以下ネームとする)となっています。 マナルドヒールのように、UniqueItems.txtの場合は その名前がキーにも使われているため簡単ですが 例えばハンドアックスなどは3文字の「hax」が キーに使われていたりするので注意してください。 なお、.tblファイルは3つに分かれていますが、 同じそれぞれが同じキーを持っていた場合、 基本的にExpansionString.tblがString.tblを上書きし、 PatchString.tblが他の二つを上書きする性質を持っています。 (要は新しいものが古いものを上書きする) また、一つの.tblファイルに同じキーが二つ以上あった場合、 ファイルの始めのほうにあるキーとネームのみが有効となるので注意してください。 &br; 昔はエディタ上でしかこの.tblファイルを編集できなかったことや PatchString.tblを上手く編集できるエディタがなかったため String.tblの方を編集することが好まれましたが現在となってはどちらを編集してもかまいません。 それでは、これらを踏まえた上でマナルドヒールを「モルディーニの眼」という名前にしたいと思います。 マナルドヒールはSTDの頃からある名前ですので、オリジナルはString.tblにあります。 変更するためにはこちらを書き換えるか、PatchString.tblの下端に追加するかの2通りがあるので その両方を見ていきましょう。 ***PatchString.tblを編集して書き足す [#a13bb4f6] PatchString.tblをAFJ TBL Editで開いてください。 次に上部メニューのEditからAdd Keyを選ぶかAdd Keyのアイコンをクリックしてください。 キーの入力をせがまれますので、ここでManald Healと入力。 右側のネームに日本語版ならモルディーニの眼、英語版ならThe Eye of Mordiniと入力してください。 ***String.tblを編集して書き換える [#f6e0a2d7] String.tblをAFJ TBL Editで開いてください。 下端に追加したのでは同一ファイルに2個以上同じキーがあった場合の制限に引っかかるため意味がありません。 該当するキーを探して既存のネームを書き換える必要があります。 それでは上部メニューのEditからSerchを選ぶか、虫眼鏡のアイコンを選んでください。検索用のキーワードを入力できます。 ここではキーとネームの両方から入力した文字を含むものが引っかかるのでManaldとか入力してください。 (ユニコード版なら日本語もOKなのでマナルドとかでもいけます) 該当するキーを見つけたら右側のネームがマナルドヒールなりManald Healなりになっていると思うので モルディーニの眼なりThe Eye of Mordiniと書き換えてください。 ----- 以上の操作ができたら保存して、それぞれの言語に併せて正しいディレクトリに移動してください。 ディレクトリを間違えると当然動きませんよ。 英語版ならData\local\lng\eng、日本語版ならData\local\lng\jpnです。 フォルダがなければ作ってください。 それではダイレクトテキストモードでテストしてみてください。 フォルダ構成が正しければ、テキストだけでなくtblファイルも読み込んでくれるので問題ありません。 &br; ユニークアイテムの効果の設定は4つの列から構成されていましたが、 他のテキストでも同様に4つの列から構成されています。 それらは全て同じようにして編集することができることを覚えておいてください! ***余談:問題を切り分ける [#g356fe2a] 決して一度に沢山のことを変更しないでください! 一つ変更を加えるたびにテストし、正しく動いたならば次の変更をすべきです。 一度に変更し、まとめてテストするほうが楽に思われるかもしれませんが、 もし何か問題が発生した時、何が悪くてそうなっているのか探すためにより多くの時間が必要になるでしょう。 次のエクササイズでは新しいアイテムのテスト方法をお教えいたします。 #navi(../) ***動かないんですけど? [#e877608c] &ref(data_TheEyeOfMordini.zip); 今までのエクササイズの関連ファイルがつまってます。 鍵50個、商人がルーン販売、パラディン用盾にスキル、モルディーニの眼が実装されます モルディーニの眼…マナ最大+50%、全レジスト+50%、最大レジスト+10%、全スキルレベル+1~3 言語は日本語と英語に対応しています。(PatchString.tblに追加しています。) 自分のものと比較してみてください。 #pcomment(Comme/BG,10,below)